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Archirrhinos haeckelii
ヘッケルムカシハナアルキ

Family Archirrhidae
Genus Archirrhinos

(ムカシハナアルキ科 ムカシハナアルキ屬)

 ヘッケルムカシハナアルキは、ムカシハナアルキ類の唯一の現生種である。ハナアルキの一種に分類されているが、歩行は四肢によって行う。

 このヘッケルハナアルキは、日中は巣に隠れており、朝夕に活動し、昆虫、おもに大形のゴキブリを補食する。捕らえた餌を採餌する際は鼻の縁を広げ、強い粘着性の分泌液(鼻汁)により地面に固着させる。このようにして強大な鼻を固定すと、その鼻で体躯を支持し、逆立ちの姿勢をとる。そして、自由になった四肢を巧みに使い、獲物を食べるのである。

 ムカシハナアルキ類は、単鼻亜目に属する。単鼻亜目では、鼻は分化していない。

 ただ、採餌において体を支持するという機能の為に進化した強大な鼻が、その後の鼻行類の進化の端緒になったのは間違いないだろう。

 また、ヘッケルムカシハナアルキ倒立の際の体躯の安定の為に、鼻とともに尾も長く、器用に進化していた。これは、後の鼻行類が後肢の退化と対照的に尾を多様かつ複雑に進化させていことを示唆していると言える。

 ムカシハナアルキ類は、化石としても、白亜紀後期から第三紀のと推定される層序からの産出が認められる。これは、それまで隆盛を極めた大形爬虫類が大量絶滅し、代わって哺乳類が大型化・多様化をし始めた頃である。つまり、鼻行目は哺乳類の進化の極めて初期の段階から、他の哺乳類とは別の独自の系統へ分化していたと思われる。つまり、鼻行目は、現生のリスやネズミなどのげっ歯目から分化したのではなく、もっと原始的な食虫性の小型哺乳類から分化した可能性が高い。

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